集客って難しい

 2023年の11月より、ものづくりのワークショップを始めたことは前の記事の通りです。自分たちでやる、それはつまり、規模は小さいながらも、自分たちで参加者を集めなければいけないということです。

 「集客」それは、商業グラフィックデザイナーとして働いてきた中で、「販促」と並んで至上命題だったもの。いかに人を集めるか、いかに売るか、それをひたすら求められてデザインをしてきたけれど。私が今、自分たちでワークショップというイベントを実施するにあたり、課題と感じることは、巡り巡ってやはり集客だったりします。人を集めるのは難しい。先立つものもない。

 私たちの行うワークショップは、営利目的ではないので、市内の地区センターを借り、材料費と諸経費相当分ほどの体験料をいただいて実施しています。体験料としていただいたお金は、ほとんどが次回の材料費に。残りも、年数回行っているお祭りイベントの装飾や景品、無料のゲームや工作の材料費に充てています。

 ということで、当初実施したものは、コストをかけずにできる❶SNS(専用インスタ)と❷手作りチラシを手配り、のシンプル2点。いずれも告知先は、子どもたちの小学校や幼稚園の知り合い、という身内スタートから。この2点の軍配は、圧倒的に手配りチラシです。

 やってみて気づいた意外なことは、インスタをやっている人って、リアルでは思うより少ない、ということ。超高齢出産だった私よりも、周りのママたちはだいぶ若く、30代が多い、なかには20代も。よく参加してくれる人に、インスタで次回の告知してるよーと伝えても、半分以上の人が「インスタやってない」「ほとんど見ない」でも「次回のお知らせは受け取りたい」。で、チラシを手渡しする機会がなかったら、LINEでチラシを送っているというアナログっぷり。

 とはいえ、知り合いの数には限度があり、その中に「ものづくり」が好きな子がいる確率も限度があります。学年が上がるにつれ、塾や習い事が忙しくなり、来れなくなる子もいます。直接の知り合い以外にももっと広めていきたい。そう思って、この夏は色々模索してみることに。

 まずは、日野市内限定ながら、場所をいくつか変えて実施してみること。いつもの地区センターは少し辺鄙なところにあり、参加者は、現実的には、徒歩圏内の近所の方にほぼ限られます。異なる地域の子にも知って欲しいなと思ってのチャレンジです。

 もうひとつは、告知方法の追加です。前述の❶SNS(専用インスタ)と❷チラシを手配り、に加え、❸開催の地区センター近隣にポスティング❹市内の掲示板にチラシを掲示❺「いこーよ」「Peateix」などのWEB媒体で告知、の5プランで。なるべくコストをかけないの媒体であることは必須ですが、チラシの枚数はこれまでの50枚前後から、100枚〜200枚程度に増やし、プリントパックで印刷としました。実際、このぐらいの枚数なら、自宅で印刷するよりも、プリントパックの方がコスパが良かったりします。

 7月のイベントでの1回だけの結果ですが、❸近隣ポスティングと❹掲示板は、午前の大人の部、午後の子どもの部ともに、複数組の新しい参加者の集客に繋がりました。❺の「いこーよ」は100件ほどのビューはあったものの、参加者の中に「いこーよを見た」という方はおらず、「Peatix」に至ってはビューがあったのかどうかも定かではありませんでした。

 ごく近隣に向けた、範囲の狭いイベントという特性はあるにせよ、商業デザイン業界でWEB媒体が席巻しているのとは真逆の手応えでした。

 これだから、広告は面白い。予算が潤沢な案件は、確かに大掛かりなこともできるし、クリエイティブにもお金がかけられる。人気のタレントや一流のスタッフだって呼べる。でも、このご時世そんな案件少ないし、あったとしても、どこぞの○通やら大手が握って離さない。まして、市井のいちデザイナーに降りてくる頃には抜きに抜かれてカツカツ予算。ない予算に応じた広告展開で何ができるか、自分で考えて自分で試せるって、実は楽しい。

 今後も施策とその結果、検証しつつ書いていきますね。

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